皮膚疾患について その1
皮膚一環の原因はアレルギーとは限りません。皮膚疾患はさまざまな原因からおきます。大事なのは丈夫な皮膚をつくり、皮膚バリアをつくることが必要なのです。
皮膚のはたらき
まず、皮膚の働きから見てみましょう。皮膚は全部集めると小型犬は体重の約2割の重さを占めるとても大きな組織になります。皮膚はバリア機能を持っていて、水分を保ったり、刺激や細菌などから体を守ってくれます。ところが、何らかの原因によってバリア機能が低下してしまう事があり、細菌などが体の中に入りこんで炎症を起こし、水分が保てず、皮膚が荒れてしまうといった数々の問題を引き起こします。皮膚のバリア機能は常に新しい皮膚を生成する事で維持されています。人の場合は約4週間、犬や猫の場合は約3週間でターンオーバーが行われます。ターンオーバーとは皮膚の古いものと新しいものとの入れ替わる事を言います。
犬と猫の代表的な皮膚疾患
犬猫の皮膚疾患の原因はたくさんありますし、原因も様々です。原因によって対処方法も変わってきます。・膿皮症
キズ、老化、栄養の偏りなどの原因で、皮膚の抵抗力が低下してしまい、皮膚の中にブドウ球菌などの細菌が増えて皮膚に発疹ができてしまってかゆがる、膿が出るなどの症状がみられます。他の病気が引き金となって起きる可能性もあります。皮膚のバリア機能が低下してしまい、他の皮膚病を併発しやすくなります。
・治療法
皮膚を清潔に保つために専用のシャンプーを行い、細菌の増殖を抑えるために抗生物質を使うなどの治療が行われます。
・脂漏症
皮膚や被毛が油っぽくなり、体臭が目立ちます。皮膚が乾燥して異常にフケが増えるもの(乾性)があります。そのため皮膚のバリア機能が低下してしまい、他の皮膚病を併発しやすくなります。考えられる原因としてはホルモン分泌の異常や遺伝的なものなどが挙げられます。
治療法としてはシャンプーやホルモン治療が行われます。
・心身症による皮膚炎
環境の変化であったり、違う家族によっての心身ストレスなど、こころの問題が原因となって起こる皮膚炎の事です。一箇所または数箇所の特定のところを激しく舐めることが見られます。猫の場合、お腹をひたすらなめたりして毛が剥げてしまう事もあります。
治療方法
ペットがストレスとなる原因を見つけて取り除いてあげると良いでしょう。
・犬アトピー性皮膚炎
犬アトピー性皮膚炎とは、はっきりとした原因はよく分かっていませんがアレルギーによって起こる皮膚炎の一種で、遺伝が関係すると考えられています。
犬アトピー性皮膚炎の場合、複数のアレルゲンに反応してしまうため、いくつかのアレルゲンを取り除いたとしても他のアレルゲンがあれば発症してしまいます。
治療方法
抗アレルギー剤を使用し、保湿剤によるスキンケア、湿疹などの皮膚炎症への対応などの治療が行われます。
・食物アレルギー
特定の食べ物が原因となって起きるアレルギーです。下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどが起こる事があります。
治療方法
食物アレルギーを取り除いた療法食を与えます。
・疥癬(かいせん)
ダニによる皮膚炎です。強いかゆみと脱毛がみられます。
治療方法
薬浴にいれたり、殺ダニ剤の使用し治療します。
・ノミアレルギー性皮膚炎
ノミの唾液が原因で起こるアレルギー性皮膚炎です。腰やおしり周辺などノミが好む場所に発疹やかさぶたができしまい、その部位から激しいかゆみがみられます。
治療方法
ノミの駆除と、かゆみを抑えるための治療が行われます。
・内分泌性皮膚炎
ホルモンの分泌異常によって起こる皮膚疾患です。脱毛はみられるけど、かゆみがない事が多いです。
治療方法
ホルモン剤の投与などで治療を行います。
・接触性皮膚炎
洗剤、殺虫剤などの、アレルギー性物質と直接接触することによって起こる皮膚炎です。
起こりやすい場所は、被毛が少ない部分、肘、指の間などです。
治療方法
原因物質を調べて、その物質と接触させないようにします。









